
掛け軸の取り扱い
掛け軸を掛ける際には、矢筈あるいは掛物棹と呼ばれる道具を用います。
フックや釘などが高い位置にある場合には、高さを調節可能な自在掛を介して掛けます。
■掛ける手順
巻緒(掛け軸の外側に巻かれた紐)を解いて掛緒(掛け軸の上部に有る紐)の右側に寄せる。
掛け軸を左手に持ち、右手で矢筈を持つ。矢筈の金具を掛緒に掛ける。
掛緒を釘やフックに掛け、ゆっくりと広げ下げる。
下げ終わったところで左右のバランスを取る。
風帯が有れば下に広げる。必要に応じて風鎮を軸先に掛ける。
■外す手順
可能ならば二人で行うのが良い。
一人で行う場合は、あらかじめ矢筈は壁に立てかけておく。
- 1. 両手で軸をゆっくりと巻き取る。きつく巻くと掛け軸を痛める。
- 2. 本紙を巻き込んだあたりで、左手で掛け軸を順手に持ち、右手で矢筈を持ち、掛緒を釘などから外す。
- 3. 掛け軸を折らないよう注意しながら上部を下に降ろし、矢筈を外して置く。そして最後まで巻き取る。
- 4. 風帯のある掛け軸の場合、まず向かって左手側の風帯を右手側の風帯の下に曲げ込み、右手側の風帯を左手側の風帯の上に載せるように曲げる。風帯の先が余る場合には折り目に合わせて曲げる。
- 5. 巻紙(幅5~7cmぐらい、長さ20~25cmぐらいの紙)がある場合にはそれの一端を掛け軸に巻き込む形で巻き付ける。
- 6. 掛け軸を左手に、巻緒を右手に取り、巻緒を(掛け軸を巻いてきたのと同じ向きに)左から右に3回巻く。仏画・名号等では巻緒が長めになっているのでそれ以上巻く場合がある。巻緒の右端で輪を作って掛緒の右下からくぐらせ左下に通す。
- 7. 揉紙(包み紙)で包み、軸箱に納める。
掛け軸は湿気や乾燥に弱いため、桐箱などに収めて温度変化の少ない場所に保管すると良い。
桐箱には香木等を用いた防虫香を共に納める。
ナフタレン等の防虫剤は軸先を痛める場合がある。